鍛冶屋生活ONとOFF

-刀鍛冶のモダンライフを書き綴る-

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平成二十一年新作名刀展出品刀 

2009年の新作名刀展の出品刀です。
二席、「薫山賞」受賞作です。

太刀


表 播磨國住 高見國一作之
  於 千種川河畔
裏 平成己丑年二月日 十年帰不得
  新作名刀展 薫山賞受賞


この作品は、お客様と私とで作り上げた沢山の思いの詰まった一振りです。

平成18年にお客様と初めて出会い、お付き合いが始まりました。
仕事場に来られる度、愛刀を持って来られるのですが、それが皆一級品ばかりで、
こんな人も居るのかと驚かされました。

そして、私の刀をゆっくり見たいからと言われお貸しすると、代わりにとご自身のコレクションを一振置いて帰られました。
自分では買う事の出来ない名刀ですが、毎日のように眺め楽しみました。
鍛刀場にお越しになる度、素晴らしい作品をお見せ下さり、ご自身が感じる「名刀とは」を静かに私に感じさせて下さいました。

私との刀談義は大変楽しいとおっしゃって下さり、私との会話の中で話題になった名工の作品を購入されることあり、時には、私の勉強の為に刀を買って下さったのではと思った事さえありました。

そんな、ある日、今日は日が良いからと、仕事場に来られました。
そして、
「現代刀は高いと言うが、君の仕事を見ていたらそれくらいする、安いくらいだ。君の刀を一振欲しい。」
とおっしゃって頂きました。あの時の嬉しい気持ちは今も心にしっかりと残っています。

名刀を多くお持ちの方に注文頂ける事は、刀鍛冶にとって大変名誉な事です。
と同時にとてつも無いプレッシャーを感じます。
そして、一年間苦しみながらこの一振りを作り上げました。

今までの私の太刀とは姿が違います。
刃文の構成や大小さまざまな丁子を交え、全体から力強さが漲っています。
何よりも、刃が冴えてとてもいいです。
そして、いつもながら、井上聡さんの研ぎも素晴らしいです。

この作品以降、さらに自分らしい、自分の構えが出来たと思います。

研ぎ上がった作品をドキドキしながらお見せした時、
「時代や付加価値も入れると比べられないが、作品だけ見れば良く出来てる!負けてない!」と
おっしゃっていただきました。
時代や伝来も大切ですが、平成の作品であっても古い物でも良いものは良いと言える感性と言葉に喜びを感じました。

お客様の愛刀の一振りとして、今も大切にしていただいています。


Kunzan award_at the competition 2009 by NBTHK

Click the photo to enlarge. ↑

Prize winning sword at the competition 2009 sponsored by NBTHK, "Kunzan Prize", the 2nd place

写真:宮田 昌彦 for m2photo


タグ: 新作名刀展  井上聡  薫山賞  お守り刀  守り刀 
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