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鍛冶屋生活ONとOFF

-刀鍛冶のモダンライフを書き綴る-

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中心仕上げ 

中心鑢です。
全て手切りの鑢で、同じ物はありません。
私は、中心鑢は2種類の鑢を使って仕上げます。

tools.jpg

私の鑢の角度は決まっているので、始めに鉛筆で目印の線を引きます。
目の整った鑢で左側より鑢を突いていきます。

polishing NAKAGO1

左側が終わると次は右側です。
掻き流しの樋があるので、鑢掛けは難しいです。
せっかく磨いた樋の中を傷つけないように慎重に進めます。
下地の鑢掛けが終わりました。
これだけでも十分ですが、私はもう一手間かけます。

polishing NAKAGO2

仕上げに荒い鑢を使い、ランダムに鑢を突いていきます。
綺麗に突きすぎると鑢目が揃ってしまい、二種類の鑢を使う意味が無くなってしまいます。
上の写真と比べて見て下さい。
違いが判ると思います。
手に取り実際に見ると、下地の鑢が残っている所、深い鑢目、切れた鑢目、玉など
色々な景色が見て取れます。
長い年月が過ぎ、中心に錆が付いた時でもこの違いが味となり現れます。

polishing NAKAGO3

修行中、お茶の時間の時に、清麿の中心鑢の良さや、銘の切り方の上手さを親方からよく聞きました。
親方の中心も素晴らしく、私の見本です。
鑢が終わり、目釘穴をあけました。
太刀なので、刃マチから指四本の間隔の所に目釘穴があきます。
目釘穴は小さくならない様に、意識して大きくあける様に心がけています。
南紀重國を見本にしています。

complited NAKAGO

中心仕上げが終わりました。
次は白銀師にお願いしハバキの製作です。
今からハバキが完成するのが楽しみです。

タグ: 中心仕上げ 
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