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鍛冶屋生活ONとOFF

-刀鍛冶のモダンライフを書き綴る-

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トライやる・ウィーク 

今年のトライやる・ウィークでは、3人の中学生を受け入れました。
私の鍛刀場で仕事をしてみたいと思ってくれることは嬉しいことです。

トライやる・ウィークは、様々な分野の場所で(病院、幼稚園、警察など)、「働く」経験をする体験学習です。
1998年に兵庫県が始めました。今では、他府県でも実施されていると聞きます。

毎年、授賞式前になりますので、色々と忙しくしていますが、子ども達が少しでも日本刀や刀鍛冶に理解と興味を持ってくれることを願って、受け入れています。

今年は、授賞式前の1週間の受け入れでした。
1週間でできることは限られていますので、子ども達と話し合い切り出しを作ることにしました。

地金は包丁鉄、刃鉄は玉鋼(短刀の地金の残光)を使いました。
始めに、地鉄に刃鉄を小沸かしで張り付け、鉄の華が出ないように強く赤め、
刃鉄の方を上にし、大きい手槌で強く叩いて一気に程よい重ねまで火造って見せました。

子ども達の地金に刃鉄を張り、いよいよ始まりました。

地金を赤めすぎて鉄の華を出す者、黒い鉄を叩く者、色々ありましたが、何とか薄くなりました。
しかし、カナ肌は厚く付き、噛んで吐き出したようになりました。
私も入門当時、親方に「噛んで吐き出したのか」と言われたような・・・。

子ども達は、真っ黒になり、「どんなに仕事をしたの?」というほど汗をかき、持ってきた軍手
も、仕事がし辛いと素手になり一生懸命頑張っていたので、
皆が帰った後は毎日、手直しして応援しました。

鉄は熱いうちに打て!

子ども達は身をもって体験して、自分なりに何かを感じ取ったことでしょう。

焼き入れでは、鉄が馬鹿になってしまい、焼きが入らないのではないかと
心配しましたが、皆、何とか焼きが入りました。

作品は、個性的な切り出しになりましたが、子ども達は、これで鉛筆が削れるかな~
これで木を削り木工をしよう!釣りに持って行こう!とても嬉しそうでした。

そして、私は、子ども達に切り出しや刃物の使い方を指導しました。
「刀や刃物は自分から襲わないだろ、使う人間の心次第だよ。」と。

一日かけて切り出しを研ぎました。
どんなに良い切り出しや道具も上手に研がなければ切れません。
どうしても上手く研げない時はいつでも来るようにいいました。
子ども達は一生物だと喜び、又、自分が作った作品に思い出も叩き込んだことでしょう。

良く遊び、良く学んで下さい。

慣れない手つきで四苦八苦しながら、3人が完成させた切り出しはこちらです。
kiridashi1.jpg

それぞれ作品に個性がありますね。
裏は、完成した日付と銘を入れました。(少し見えにくいですが)
kiridashi2.jpg

この切り出しを末永く使ってくれて、皆が大人になった時、私の刀鍛場での1週間を思い出してくれると嬉しいな。


タグ: トライやる・ウィーク  切り出し  刀鍛冶