お守り刀として
Posted on 2015.09.29 Tue 11:59:02 edit
ご自宅の家宝として、お納めさせていただきました。
私の作品としましては、片手打ちの短めの刀になります。
表裏に梵字を入れ、守り刀として相応しい重厚感のある作品に仕上げました。
刀身彫刻は、木下宗風氏によるものです。

私の作品としましては、片手打ちの短めの刀になります。
表裏に梵字を入れ、守り刀として相応しい重厚感のある作品に仕上げました。
刀身彫刻は、木下宗風氏によるものです。

お守り刀(家宝として)
Posted on 2015.07.02 Thu 11:42:06 edit
昨年、ご依頼を受けたお守り刀です。
ご依頼主様は福井県にお住まいですが、ご出身が兵庫県とのことで、兵庫県の刀鍛冶にお守り刀を依頼したいと思われていたそうです。
既にご存じの通り、ご依頼を受けた時は、新たな作風に挑戦中でした。
不安もありましたが、ご依頼主様に思い切って、今までとは違う作風に挑戦し、その作品をお納めさせていただいてもよろしいですかとお尋ねしたところ快諾していただきました。
刀をお納めさせていただく日まで、遠方ですのでメールや電話でのやり取りでお会いすることができませんでした。
しかし、ご依頼主様からのメールから、私を信頼し任せて下さっていることが伝わって来ました。
ご依頼主様のお守り刀として相応しいものを作り上げたい気持ちが、さらに作刀意欲を掻き立てました。
そして、完成したのが「春雷」です。
「春雷」は春の季語です。
冬ごもりしている虫たちを目覚めさせる春の到来を伝える雷です。
私の新たな挑戦への意味を込めて、「春雷」と名付けました。
今年の新作名刀展の出品刀も同じ思いで製作しましたので(出品刀も「春雷」と名付けました)、この二振りは特別な意味を含んでいます。

画像では分かりにくいですが、乱れ映りがあるのがお分かりいただけるかと思います。
山々の色が少しずつ春の色に変わり始めたころ、鳴り響く雷鳴。
したたる雨音。
目を覚ます虫たち。そして私自身の新しい目覚め。
そんな情景が、作品から伝われば嬉しいです。
お納めさせていただいた日、ご夫婦で鍛刀場までお越し下さいました。
初めてお会いしたにも関わらず、話も弾み、作品も喜んでいただき胸を撫でおろしました。
ご依頼主様の家宝としてのお守り刀。私の刀が、ご家族を見守り続けてくれる存在になることを心より願っています。
研ぎ:古谷豊久氏
鞘:森井敦央氏
ハバキ:中田育男氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio
長さ:81.0cm
反り:2.35cm
ご依頼主様は福井県にお住まいですが、ご出身が兵庫県とのことで、兵庫県の刀鍛冶にお守り刀を依頼したいと思われていたそうです。
既にご存じの通り、ご依頼を受けた時は、新たな作風に挑戦中でした。
不安もありましたが、ご依頼主様に思い切って、今までとは違う作風に挑戦し、その作品をお納めさせていただいてもよろしいですかとお尋ねしたところ快諾していただきました。
刀をお納めさせていただく日まで、遠方ですのでメールや電話でのやり取りでお会いすることができませんでした。
しかし、ご依頼主様からのメールから、私を信頼し任せて下さっていることが伝わって来ました。
ご依頼主様のお守り刀として相応しいものを作り上げたい気持ちが、さらに作刀意欲を掻き立てました。
そして、完成したのが「春雷」です。
「春雷」は春の季語です。
冬ごもりしている虫たちを目覚めさせる春の到来を伝える雷です。
私の新たな挑戦への意味を込めて、「春雷」と名付けました。
今年の新作名刀展の出品刀も同じ思いで製作しましたので(出品刀も「春雷」と名付けました)、この二振りは特別な意味を含んでいます。

画像では分かりにくいですが、乱れ映りがあるのがお分かりいただけるかと思います。
山々の色が少しずつ春の色に変わり始めたころ、鳴り響く雷鳴。
したたる雨音。
目を覚ます虫たち。そして私自身の新しい目覚め。
そんな情景が、作品から伝われば嬉しいです。
お納めさせていただいた日、ご夫婦で鍛刀場までお越し下さいました。
初めてお会いしたにも関わらず、話も弾み、作品も喜んでいただき胸を撫でおろしました。
ご依頼主様の家宝としてのお守り刀。私の刀が、ご家族を見守り続けてくれる存在になることを心より願っています。
研ぎ:古谷豊久氏
鞘:森井敦央氏
ハバキ:中田育男氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio
長さ:81.0cm
反り:2.35cm
家宝のお守り刀として~思い出をかたちに~
Posted on 2015.02.03 Tue 22:47:05 edit
家宝のお守り刀として、先日脇差を納めさせていただきました。
数年前、東京で新作名刀展の展示をご覧になられ、ご連絡を頂いたのが始まりでした。
何度もお話をしている中で、今は亡きお父様が、
蝋燭の炎に刀をかざしながら鑑賞されていた姿を鮮明に憶えておられ、そこから思い出が広がっていきました。
その刀は細川正義の寸延び短刀(平脇差)でした。
重ねは厚く、幅の広い、力強い豪壮な刀だったそうです。
珍しい刀だと思います。
作州津山藩工であり、作陽幕下士細川正義などと銘切りされた作などがあります。
今の岡山県津山市は私の鍛刀場から意外と近く、正義は新々刀では上手な刀工ですので
今まで関心をもって刀剣書などを読んできましたので、今回の製作にあたりご縁を感じました。
イメージに近い原寸大の押し型を探し、思い出のイメージに一番近い姿、形、刃文を見つけ、
イメージが出来てから製作に取り掛かりました。
画像では分かりませんが、元重ねは三分有ります。
力強い造り込みに、逆丁子を焼きました。
沸た刃文と地沸が力強く、覇気がある作風になりました。
茎(なかご)に刻んだ昭和八十九年は、ご依頼主様からの希望で切らせていただきました。
お父様との思い出や、歩まれた人生の思い出の詰まった昭和の時代を大切にされたいとの思いからです。

ご依頼主様の大切な思い出をかたちにするお手伝いが出来た事を光栄に思います。
そして、刀を通してご依頼主様との出逢いにも心より感謝します。
長さ: 37.8 cm
反り: 0.4 cm
研ぎ:小宮光敏氏
鞘:森井敦夫氏
ハバキ:中田晃司氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio
数年前、東京で新作名刀展の展示をご覧になられ、ご連絡を頂いたのが始まりでした。
何度もお話をしている中で、今は亡きお父様が、
蝋燭の炎に刀をかざしながら鑑賞されていた姿を鮮明に憶えておられ、そこから思い出が広がっていきました。
その刀は細川正義の寸延び短刀(平脇差)でした。
重ねは厚く、幅の広い、力強い豪壮な刀だったそうです。
珍しい刀だと思います。
作州津山藩工であり、作陽幕下士細川正義などと銘切りされた作などがあります。
今の岡山県津山市は私の鍛刀場から意外と近く、正義は新々刀では上手な刀工ですので
今まで関心をもって刀剣書などを読んできましたので、今回の製作にあたりご縁を感じました。
イメージに近い原寸大の押し型を探し、思い出のイメージに一番近い姿、形、刃文を見つけ、
イメージが出来てから製作に取り掛かりました。
画像では分かりませんが、元重ねは三分有ります。
力強い造り込みに、逆丁子を焼きました。
沸た刃文と地沸が力強く、覇気がある作風になりました。
茎(なかご)に刻んだ昭和八十九年は、ご依頼主様からの希望で切らせていただきました。
お父様との思い出や、歩まれた人生の思い出の詰まった昭和の時代を大切にされたいとの思いからです。

ご依頼主様の大切な思い出をかたちにするお手伝いが出来た事を光栄に思います。
そして、刀を通してご依頼主様との出逢いにも心より感謝します。
長さ: 37.8 cm
反り: 0.4 cm
研ぎ:小宮光敏氏
鞘:森井敦夫氏
ハバキ:中田晃司氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio
平成26年新作名刀展出品刀
Posted on 2014.11.28 Fri 17:43:17 edit
今年の平成26年新作名刀展(公益財団法人日本美術刀剣保存協会会主催) の出品刀です。
優秀賞をいただきました。無鑑査を除いて、2席と言う結果です。
一席の日本美術刀剣保存協会会長賞は、近年不動の地位を築かれている松葉國正刀匠が受賞されました。
そして、松葉刀匠は、今までのコンクールの功績を評価され、この度正式に無鑑査に認定されました。
同じ土俵で戦えなくなることは悔しいですが、私も結果を出し近い将来また勝負できる日が来るよう誓います。

2席と言う好成績をいただいたのは嬉しいですが、やはり悔しさもありました。
しかし、自分の力を出し切った作品ですので、清々しい気持ちでいっぱいです。
そして、この度の作品で、手ごたえを掴み直した感覚がありましたので、早く新しい作品を作りたいと言う製作意欲に掻き立てられ、今日まで大変充実した日を過ごしています。
「一華開五葉」。
まさに私の気持ちを映しているかのような銘を茎に刻みました。
いつも応援下さる多くの方の期待に応えられるよう、より一層精進してまいります。
ありがとうございました。
太刀 銘
表 播磨國住人 高見國一作之
裏 平成廿六年 一華開五葉
長さ: 81.5 cm
反り: 2.65 cm
研ぎ:井上 聡氏
鞘:森井敦夫氏
ハバキ:中田晃司氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio
優秀賞をいただきました。無鑑査を除いて、2席と言う結果です。
一席の日本美術刀剣保存協会会長賞は、近年不動の地位を築かれている松葉國正刀匠が受賞されました。
そして、松葉刀匠は、今までのコンクールの功績を評価され、この度正式に無鑑査に認定されました。
同じ土俵で戦えなくなることは悔しいですが、私も結果を出し近い将来また勝負できる日が来るよう誓います。

2席と言う好成績をいただいたのは嬉しいですが、やはり悔しさもありました。
しかし、自分の力を出し切った作品ですので、清々しい気持ちでいっぱいです。
そして、この度の作品で、手ごたえを掴み直した感覚がありましたので、早く新しい作品を作りたいと言う製作意欲に掻き立てられ、今日まで大変充実した日を過ごしています。
「一華開五葉」。
まさに私の気持ちを映しているかのような銘を茎に刻みました。
いつも応援下さる多くの方の期待に応えられるよう、より一層精進してまいります。
ありがとうございました。
太刀 銘
表 播磨國住人 高見國一作之
裏 平成廿六年 一華開五葉
長さ: 81.5 cm
反り: 2.65 cm
研ぎ:井上 聡氏
鞘:森井敦夫氏
ハバキ:中田晃司氏
撮影:Kei NAKAMURA, Spare Time Studio